
究極の防災道具とは、一つの役割しか持たないものではありません。 今回検証するのは、ドラッグストアで数百円で手に入る『ワセリン』。しかし、その実態は「塗る絆創膏」であり、「高効率な燃料」であり、「乾燥から身を守る盾」でもあります。普段は目立たない存在かもしれませんが、非常時・被災時のサバイバル能力を劇的に高める。この「白き万能薬」を検証します。
| 項目 | 検証データ / 詳細 |
| 成分 | ワセリン、酢酸トコフェロール、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン) |
| 皮膚保護能力 | 湿潤療法 水分の蒸発を抑制 |
| 使用期限 | 製造から約3年(未開封) 防災備蓄として優秀な安定性 |
| 保管方法 | 直射日光、高温多湿を避ける |
| 劣化の目安 | 黄色く変色や油の匂いなど |
| 製造 | インド(MADE IN INDIA) |
検証:ワセリンが「もしもの時の最強」である3つの理由
① 【衛生・保護】「守り」としての万能性
年齢とともに薄くなる肌のバリア機能を物理的に補完します。「手荒れ」や「乾燥」は、心の余裕を奪います。ワセリンは水分を補うのではなく、「今ある潤いを閉じ込める」という、まさに守備に特化した盾。50代以降の繊細な肌を守る、「着るバリア」としての万能性があります。
①塗る絆創膏
切り傷・擦り傷をワセリンで密閉することで、痛みを抑え、治癒を早める「湿潤療法」で治します。(湿潤療法:傷口を消毒せず、乾燥させずに滲出液(ジュクジュクした液)を保持して治す方法で、すり傷や切り傷、軽度のやけどに有効と言われています。)
②靴擦れ防止
マラソンされる方も使用される方が多いですが、肌のスレを防いでくれます。歩行時でも最も怖い「足のトラブル」を事前に薄く塗布することで回避できます。
③肌バリア
断水で手が洗えず、アルコール消毒を繰り返して荒れた手の「救世主」に。
② 【エネルギー】緊急時の「着火剤」としての爆発力
ワセリンの隠れた使い方。それは着火剤としての役割も担ってくれること。湿った薪や火がつきにくい状況でも、ワセリンを含ませたコットン(コットンボール)があれば、一瞬で強力な火種に変わります。1gのワセリンが、凍える夜に「暖」という名のエネルギーをめぐらせる。オイル(石油ジェリー)ベースである特性を「燃料」として使える一面があります。
③ 【潤滑・メンテナンス】道具を長持ちさせる
災害時に「道具が動かない」ことは致命的です。スプレー式の潤滑剤はたくさんありますが、ワセリンも愛用の道具たちの「関節」を守ってくれます。例えば、ジッパーに少量塗布するだけで滑りをよくしてくれたり、薄い膜で湿気の多い場所での金属部品の錆を防いでくれたりと、「一つのモノで十の役割をこなす」という合理性は、荷物を減らしたい0次防災において最強の道具にふさわしいものです。
「めぐる。備え。」の視点
私は、小さいサイズの「ヴァセリン」を常に持ち歩いています。日常ではリップクリームや肌の保護用として使い、山歩きでは靴擦れ予防やリュックとのスレ防止に。『使い道が多すぎて余ることがない』。これこそが、ローリングストックにおいて最も頼りがいのあることだと考えます。
メグル今回の検証では、世界中で愛される信頼の『ヴァセリン』を使用しました。おなじみのパッケージでドラックストアやホームセンターなど、どこでも手に入ることも有り難いですね。今後、他のワセリンも検証していきたいと考えています。
まとめ:どんな人におすすめか?
①荷物を1gでも減らしたいが、安全性は妥協したくない方へ
②敏感肌で、市販の薬やクリームを増やしたくない方へ
③「一つの道具で複数の役割をこなす」合理的なミニマリズムに惹かれる方へ





